目黒区美術館「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ色とりどり」展


目黒駅西口から権之助坂を下り、目黒川にかかる目黒新橋から眺めると、桜は(昨日の雪混じりの雨に驚いて、キュッと身を縮めたかもしれない)、まだまだ蕾の多い姿に見えた。

そこから川沿いの遊歩道を歩いていくと、三、四分咲の木も発見。目を楽しませてもらった。

目黒区美術館では、「木村伊兵衛と画家たちが見たパリ色とりどり」と題した企画展をやっている。

写真家・木村伊兵衛と言えば、モノクロの写真を思い浮かべるが、1954-55年に訪れたパリでは、風景や人々を、カラーで鮮やかに切り取っていた。

そこには古いようで今も変わらないパリのエッセンスが溢れ、誰の心もとらえてしまうパリの魅力を浮かび上がらせているように感じた。

見ている我々も、いつしか自分が訪れた時のパリと比べて重ね、またいつか…と思っている。海外に行けなくなった今、こうして写真の中や絵の中で、パリと出合えるのはしあわせなことだ。館長・秋山光文氏の言葉も、来館者の気持ちをそんな世界に誘ってくれるように思えた。

桜と美術館という幸せな組み合わせの後に、さらに欲張って、大鳥神社まで足を延ばし、斜向かいにある「玉川屋」の桜餅をお土産に。

春は、ゆっくりとだけど、今年もちゃんと来てくれる…。

写真・文  落合惠子


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